ムラオキテ
一体誰が何のために
☆☆☆
ここは、東京都のとある高校。
二人の少女が、誰もいなくなった教室で、ヒソヒソと話している。
「ねぇ、萌莉。知ってる?」
萌莉と呼ばれた少女がミディアムヘアの髪の毛を耳にかけ、もうひとりの少女に近づく。
「なになに?芽衣」
どうやらもうひとりの少女は、芽衣という名前だそうだ。
芽衣は、萌莉の耳に口を近づけ、声を潜めた。
「...えっと、遠吠え集落の、おはなし」
その言葉に、萌莉は怒ったようにスクールバッグを掴んだ。
「もうやだよ、その話。怖いもん。あたし、帰る」
「ちょっ、待ってよ~」
芽衣は慌てて萌莉を追いかけ、その隣の床を踏みしめた。
「べっつに、大して怖くもないってば。
どーせ、どこにあるかも分からないんだし、さ」
「だからって...怖いものは怖いの!
だって、定期的に殺人が起きているんでしょ?なのに警察は介入しない...。
恐ろしいところに決まってるわ!」
萌莉がブルりと身震いすると、芽衣は呆れたように笑った。
ここは、東京都のとある高校。
二人の少女が、誰もいなくなった教室で、ヒソヒソと話している。
「ねぇ、萌莉。知ってる?」
萌莉と呼ばれた少女がミディアムヘアの髪の毛を耳にかけ、もうひとりの少女に近づく。
「なになに?芽衣」
どうやらもうひとりの少女は、芽衣という名前だそうだ。
芽衣は、萌莉の耳に口を近づけ、声を潜めた。
「...えっと、遠吠え集落の、おはなし」
その言葉に、萌莉は怒ったようにスクールバッグを掴んだ。
「もうやだよ、その話。怖いもん。あたし、帰る」
「ちょっ、待ってよ~」
芽衣は慌てて萌莉を追いかけ、その隣の床を踏みしめた。
「べっつに、大して怖くもないってば。
どーせ、どこにあるかも分からないんだし、さ」
「だからって...怖いものは怖いの!
だって、定期的に殺人が起きているんでしょ?なのに警察は介入しない...。
恐ろしいところに決まってるわ!」
萌莉がブルりと身震いすると、芽衣は呆れたように笑った。
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