空よりも遠い貴方
「あ!ねえ!みらとくん!あれ観たい!」

私が指さした先にあったのは

外国の映画で最近話題の作品だった


『あーいいよ俺眠たいし寝るかもだけど』

とはにかみながらみらとくんは言った



映画館は休日の割に人が少なく

ほぼ貸切の状態だった


映画中もみらとくんは

どきどきするようなことばっかりしてきて

心臓がもちそうになかった。


『なあ...美玲』

耳元で囁かれた私の名前


「なあに?」


みらとくんのいるほうを向いた瞬間の数秒間

目が合って離せなかった



みらとくんが近づいてきて

だんだん距離が近づいて


その距離はゼロになった。


え、私今みらとくんとキスした(?)
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