青野君の犬になりたい
「2階のインフォメーションの横にいるから来て」
どうやら青野君はトイレに行ったと見せかけ、そのまま展望台を降りたようだ。
紗子さんを見る。まだ固い表情のまま外を見ている。
トイレに行くとかなんとか声をかけようか、それともそのまま立ち去るか迷ったが、私の存在をあくまで無視しているようなので、そっとその場を立ち去った。
2階で青野君と合流し、東京タワーを出た。
私の手を引きながら、まるで何者かに追われているかのように速足で歩く。
「ごめん、せっかくのデートがこんなことになって。うっかり東京タワーに行くって言った後、まさかとは思ったけどそのまさかだった」
「すごい行動力よね。あと青野君とオカミのポジションは譲らないって宣戦布告された。オカミってなんのこと?」
どうやら青野君はトイレに行ったと見せかけ、そのまま展望台を降りたようだ。
紗子さんを見る。まだ固い表情のまま外を見ている。
トイレに行くとかなんとか声をかけようか、それともそのまま立ち去るか迷ったが、私の存在をあくまで無視しているようなので、そっとその場を立ち去った。
2階で青野君と合流し、東京タワーを出た。
私の手を引きながら、まるで何者かに追われているかのように速足で歩く。
「ごめん、せっかくのデートがこんなことになって。うっかり東京タワーに行くって言った後、まさかとは思ったけどそのまさかだった」
「すごい行動力よね。あと青野君とオカミのポジションは譲らないって宣戦布告された。オカミってなんのこと?」