冷徹ドクター 秘密の独占愛



「ちょっと、鮎川先生、詳細!」

「おー、怖い怖い。まぁそう焦らないの」

「だって、一大事でしょ! あの律己先生に普通に近寄れるとか何者?!」


昼休み。

控え室に戻ってくると、話題はもちろん田島先生のことで即持ちきりになった。


『昼飯、二人で行くらしいよ』

鮎川先生のこの一言が引き金となって、下村さんが例のごとく興奮し始める。

でも、下村さんの言う通り、あの律己先生に普通に近寄れる存在。

ましてや、一緒にお昼に出かけるなんて聞いたら日には、下村さんじゃなくてもみんな興味津々だ。


「結構仲良かったみたいよ、学生時代から。大学にも一緒に残ってた時期もあったみたいだし」

「え、大学って、もしかして日歯ですか?」


つい話に口を出してしまっていた。

すると鮎川先生は「そう、日歯日歯」と言う。

「院長もあそこの出だしね」とその後に付け加えた。

< 133 / 278 >

この作品をシェア

pagetop