冷徹ドクター 秘密の独占愛
「ちょっと、鮎川先生、詳細!」
「おー、怖い怖い。まぁそう焦らないの」
「だって、一大事でしょ! あの律己先生に普通に近寄れるとか何者?!」
昼休み。
控え室に戻ってくると、話題はもちろん田島先生のことで即持ちきりになった。
『昼飯、二人で行くらしいよ』
鮎川先生のこの一言が引き金となって、下村さんが例のごとく興奮し始める。
でも、下村さんの言う通り、あの律己先生に普通に近寄れる存在。
ましてや、一緒にお昼に出かけるなんて聞いたら日には、下村さんじゃなくてもみんな興味津々だ。
「結構仲良かったみたいよ、学生時代から。大学にも一緒に残ってた時期もあったみたいだし」
「え、大学って、もしかして日歯ですか?」
つい話に口を出してしまっていた。
すると鮎川先生は「そう、日歯日歯」と言う。
「院長もあそこの出だしね」とその後に付け加えた。