冷徹ドクター 秘密の独占愛
やっぱりそうだったのか、と一人納得する。
私が実習に行ってた時が、ちょうど律己先生が大学に残っていた時期だったということだ。
そんなことを確信しているうちにも話は進む。
「で、だからうちに手伝いに来ることになったってわけですか?」
「そうなんじゃん? 院長とも昔から顔見知りっぽいし、もしかして付き合ってたりして」
「えーーーーーっ!」
「ちょっと、鮎川先生、弥生ちゃん興奮させないでくださいよ!」
大絶叫した下村さんを見て、森さんが鮎川先生に苦情を入れる。
そんな光景に苦笑いを浮かべながら、それは事実なんじゃないかと密かに思ってしまっていた。
ふと、さっき診療室で見た光景がよみがえる。
絵になる歯科医師の二人。
お似合いだな、と、素直にそう思っていた。