冷徹ドクター 秘密の独占愛
赤いガーベラの花言葉
五月も後半。
今日は朝から日差しが強く、軽く汗ばみながら出勤した。
ここ最近は梅雨入り前だというのに夏場のように気温が上がり、今日も最高気温は三十度まで上がると朝のニュースで言っていた。
「浅木さん! ちょっと!」
消毒室で朝の準備をしていると、受付けにいた下村さんがどこか慌てた様子でやってきた。
「どうしたの?」
「いいから、ちょっと来てくださいよ!」
「なになに」
パタパタとナースシューズを鳴らして受付けへと戻っていく後についていく。
「えっ、何これ」
呼ばれた先に見たものに、思わず目を丸くしてしまっていた。
「今、届いたんですけど、浅木さん宛だったんで」