冷徹ドクター 秘密の独占愛


更に上をいく最悪の事態を上げられ、気持ち悪さに総毛立っていた。

それは、もしかしたらベランダだけにとどまらず、何らかの方法で部屋の中にまで侵入されているかもしれないということ。

でも、戸締りはきちんとしてあった。

鍵もなくしていないし、そんな、まさか……。


留守の間に中に入られ、部屋中を物色される光景が頭の中で再生される。


「よくあるだろ、部屋に入られて、盗聴器を仕掛けられていたとか」

「まさか……そこまでできるものなんでしょうか?」

「そういう人間の手口はどんなものかわからないけど、もしかしたらって可能性はあるかもしれない」

「そんな……」

「とにかく、この間の件と、今の盗みに入られていたことを全部話すんだ」

「はい、わかりました……」

< 169 / 278 >

この作品をシェア

pagetop