カミレンジャー! その5
 青山たちが部屋に入ってきたとき。

 真っ先に目に入ってきたものは、とらわれの実くんではなく、悶絶する現市長。白井誠その人であった。

 散々引っ張って・・・こんな人物・・・。

 今までの伏線全てが、パーだな・・・。

「おのれ~・・・さすがは歴戦の勇者カミレンジャーと言ったところか・・・。まさか、いきなりこんな奇襲食らうとは思わなかったぞ・・・。」

 とりあえず、サングラスをかけて何とか、復活した白井さん。

「奇襲もなにも、電気つけただけなんだけどな・・・。」

 世の中、それを奇襲と呼んだら、いったい何人の人が奇襲を成功させているのだろう・・・。

「だが、貴様の策もコレまでだ!こいつを見てみろ!!」

 堂々と、白井が指差した先にいたもの。

 それは・・・イスに縛られた状態の実くんだった・・・。

「白井・・・あなた!・・・。」

 それに怒り奮闘したのは、青山よりも先に恵の方

 気持ちは、分かるが抑えろ、恵!

 実くんは、まだあいつの手の中にあるんだぞ・・・。

「あなた!いくら、同世代から相手されないからって!中学生に手を出して良いと思ってるの?ロリコンよ!ロリコン!!変態の領域だわ!!」

 白井の胸座をグッとつかんで良いよる恵。

 え?なんか、怒る観点間違ってない?

 気のせい?

 そういうモンなの・・・?

「え?いや・・・俺、そんなつもりじゃ・・・えっと・・・ごめんなさい。」

 しかも、白井は白井であやまるのかよ・・・。

 あ~・・・もうとことんダメだな・・・。

「まったく・・・茂!今こいつ抑えているから、さっさと実くんほどいてあげて!」

 え?あぁ・・・

 っていうか、そういう作戦だっけ?

 まぁ、どっちでも良いけど・・・。

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