the bonds of friendship
真っ暗な空に寂しく光 月の下。
今にでも消えそうな火花を切なそうに見つめる。
儚く燃え尽きていくのは花火だけでなく
そこにいる6人から笑顔を奪っていく。
「終わってまうで。」
裕の肩を叩く忠義。
「博貴もこねぇし。ほんまに来る言ってたん?」
不安の表情を見せるすばる。
「あいつは来るで。」
「約束は守るやつやからな。」
裕の言葉に続き信五が自分に言い聞かせるかのように話す。
「せや。亮と博貴が来たら章大が好きやった線香花火しようや。」
この場を和ませようと線香花火を手にする隆平。
「それって淋しくねぇ。」
ポツリと呟くすばるにふてくされた顔の隆平。
「花火の最後は線香花火やろ?」
何とか空気を戻そうと隆平に続き線香花火を手にする忠義。
「決まりやな。」
パッと表情が明るくする隆平。
ソワソワと
入り口を見つめる2つの眼差し。
心配そうな表情の信五と裕。