the bonds of friendship



月明かりの下。
じゃれあう5人のシルエット。


   
笑い声の中 携帯の鳴り響く音。
着信 博貴
画面を確認すると電話に出る。
   
   
「お前、何してるねん。花火終わってまうで。」

怒ったように電話に出る隆平。
   

「…亮…。亮おる?」


慌てた声。
   
「亮?亮ならまだ来てへんけど。」
   
「亮が何やって?」

隆平の携帯をぶんどる信五。
   
「とんなや。」
   
「もしもし亮に亮に何かあったんかぁ?」

亮の名前に敏感に反応する信五。
   

「捜してや。亮を捜してや。」


震えた声。
電話越しに同じ言葉を繰り返す博貴。
   
「落ち着け。落ち着けや。亮に何かあったん?」

少しでも情報を得ようと
博貴を落ち着かそうとする信五。
   
「捜してや。…今のあいつ一人にしたらあかんねん…。せやから頼むわ。雛乃が言うてんまったんや。亮が章大を殺してんって…せやから…。」

携帯を持つ手が震える。
言葉が詰まる。

「わかった。亮は俺等が捜す。お前は雛乃についててあげぇ。」
   
「せやけど。」
   
「亮がそっちに戻るかもしれへんやろ?」     
   
「わかった。」

携帯を切ると隆平にむかい携帯を放り投げる。
ナイスキャッチ。
   
「花火は中止や。亮、捜さな。」
   
公園の出口へと走り出す。






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