the bonds of friendship
「…もう…やめてや。やめてくれ。」
頭を抱える亮。
震える指先。
「俺が章大を殺してん。その事実は変われへん。」
俯いた顔を上げはっきりと口にする。
その瞳は益々濁り。
一粒の涙が頬をつたう。
「亮。」
自分の発した言葉の罪悪感に気づく博貴。
「あれは事故や。」
亮を落ち着かそうと肩に手をかける信五。
「お願いや。もうええねん。雛乃が俺を憎むことで救われるならそれでええねん。当然の報いや。一生かけて償わなあかんねん。」
溢れ出した涙は止まることはなく
亮の感情を蝕んでいく。
「亮。」
耐え切れず病室をとびだす亮。
慌てて後を追いかける信五。
二人の消えた病室は静寂を取り戻す。
ドアをずっと見つめたまま拳を握り締める。