恋 ~余命1年ってなんですか?
「理江?」


「あ…」

見つかった…


すっごく驚いた真生さんが、私の前に座る

「なんで?」

「あ…  抜けてきちゃった!」


言い訳なんて、思いつかないよ


「そっか!来てくれたんだな!」


「うん!凄く楽しかった!
私ね 私… またここに来たい!
そう思ったの!
今度は、買い物ラリーも参加したい!
理央の子供達と遊んであげたいし
パパママも連れて来たい!」


「屋上行ったか?」

「ううん」


「行こう」


不思議… 立てた!



屋上庭園が、カップルの聖地になってる!

凄く好み!!!


「理江こういうの好きだろ?」

「うん!こんなところで結婚式したい!」

「するか 招待客は、いねぇけど」

「言っただけです!それに…
私、真生さんと別れなきゃ!」

「なんでだ?」

「…転移した」

「そっか、俺のこと嫌いになったわけじゃないなら、俺はひかない」

「聞こえなかった?転移したの!」

「だからなんだよ!」


えー? なんだって言われても-!


「お前さ、病気のことばっか考えすぎだ
転移が何だよ!んなもん!俺が治す!!」

「は?」

「だから… 結婚しないか?」


真生さんが、ポケットから出した指輪

嘘 嘘 これって?


「今日、イベントが終わったら
これ、渡しに行く予定だった
ここで渡せたらって、思っていたから
理江の為に、ここだけは俺が担当した」


「真生さん… 私、死んじゃうかも…」


「は?苦しいのか?病院戻るか?」


「幸せ過ぎて… 息止まりそう…」


「理江は大袈裟だな」



大袈裟じゃないよ


治療から抜け出して、死ぬ覚悟で
ここに来たんだよ!


最後に、この雰囲気を味わいたかった


それだけのつもりだったのに



またここに来たいとか



結婚とか




まるで、私に将来があるみたいじゃない





真生さんが、優しくキスをしてくれる



「結婚するだろ?」



何その言い方!


「なぁ?」



うっ 可愛いバージョン!



「しない!」



「するって言うとこだろ!」



「今は、しない!
でも…病気治す!私、病院帰る!
治療しなきゃ!治療して
真生さんのお嫁さんになる!!」


「理江!」



真生さんが私を抱きしめる



「んじゃ俺、もっと理江の好みの聖地作る
理江が、ここに住みたいってくらい
最高なの考えてやる!」


「ふふっ なんで負けず嫌いだすの?」


「俺は、常に向上心で動いてんだ!」





そういうところも、好き

そういうところ憧れてた






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