お前のために俺はいる
恋とか愛とか、


人を好きになるとか、、、


そんなの興味もなかった俺に、


「ねぇ、席、隣りだね。宜しく」


由奈はそう言って笑顔を見せた。


それが由奈との出会い。


「あ、宜しく、、、」


俺はすぐに由奈から視線をそらし、黒板に目を向けた。


ちょっと胸の奥がうずくような初めての感覚。


『ご入学おめでとう』


黒板には大きく書かれた文字。


ついこの前までランドセルを背負っていた俺達。


着慣れない制服はまだ大きくて、なんだか落ちつかない気持ちだった。


「担任の先生もいい先生だといいね」


「、、、、、」


「友達もいっぱい出来るかなぁ」


「、、、、、」


俺に話しかけているのは分かっていた。


だけど、なぜか由奈のほうをまともに見ることが出来なかった。


「もぉっ、、、反応薄っ、、、」


「あ、俺?ごめん」


それくらい由奈はあっという間に、俺の心に入りこんだんだ。
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