薫衣草荘の住人
アタシは正直、
人が苦手だ。
群れあったり、
ガールズトークしたり。
そんなのしたって、お金が貯まるわけでも
ないのに。
ただ。
そんなアタシにも
友達になりたい、と思える女の子が現れた。
夏野 蜜柑、なっちゃん
アタシの2個下の女の子。
かなり可愛い。美少女だ。
そんなふうに考えながらアタシが大学から
出た時。
「チョコちゃん!」
ドキン。
声をかけられる。
声がした方を見ると、そこには…
「なっちゃん♡」
他の奴に「チョコ」と呼ばれるのは嫌だけど
なっちゃんにならいいと思えてしまう。
「チョコちゃん、大学はもうお終いです
か?」
「うん。」
「あ!私もなんです!」
「でも。どうしてここに…?」
「えと…チョコちゃんに会いたくって…」
ほら、可愛い。
「あの…チョコちゃん、ご飯はまだですか?」
「うん。」
「じゃあっ!ご飯、一緒に食べません?」