薫衣草荘の住人
深夜をまわった頃だ。
ガタガタっ…
リビングの方から物音が聞こえた。
アタシはその音で目を覚ます。
「ママ…?」
その後も、目が覚めてしまい
なかなか寝付けなかった。
アタシはベットから降りて、リビングに向
かう。
すると…
「ママ…?」
「千代子…」
ママはそれだけ言って、動かなくなった。
血が凍るようだった。
パパが帰ってきた。
パパは涙の一つも流さなかった。
その次の日から、アタシは独りになった。