薫衣草荘の住人
「な、なっちゃん…?」








「ん?今俺が考えた、君のニックネームだ








よ。気に入った?」








「あ、えと…は、い…」








「ほーら!夏野さん、困ってるから。全く…








みんな自由過ぎんだよ…」








「…あはは!」








なんか…








「面白い!」








「夏野さん。」








ふと、衣草さんに言われる。








「一人暮らし、緊張するかも知れないけど、








笑ってた方がいいよ。その方が君らしい








し。ね?」








そう言って微笑まれる。








ふわり。








またあの香りがする。








「笑ってた方が君らしい、って、会ったの今








日が初めてでしょ?」








日向さんが言う。








「あはは、そーだよ。でも、夏野さん。妹み








たいなんだよね!」








「そうですか。」








「あー、んー。まぁ、言われてみれば、妹キ








ャラかもね。」








「なっちゃん…♡」








なぜだか、森永さんが嬉しそうにそれを連








呼する。








「森永、さん?」








「なっちゃん、になら、チョコって呼ばれて








もいいかも…」








「あの、えと…その」








「なっちゃん♡」








「…チョコ、さん?」








「チョコでいいよ。」








「チョコちゃん…?」








するとチョコ、ちゃんは満足げに頷く。








こうして引越し1日目の夜は更けていった。








衣草さんに「妹」と言われた








違和感を感じながら…
< 5 / 53 >

この作品をシェア

pagetop