友達の次は。



そんなしょうもないことを心に決めながら、バス停にあるベンチに腰掛けようとしたその時。


バンッ


という何か大きなものが倒れた音がわたしの真後ろから聞こえた。



「うあああ!なになに、びっくりするなぁ!」




驚きながら振り返るとそこには俯せで倒れてる1人の男性が。



「ちょ…!!大丈夫ですか!!」


え、なんで人倒れてんの!?


近づくのが少し怖いけど、



やっぱり人として見過ごすことはできず、近くによって声をかけて見ると、倒れていた男性が顔だけあげた。



グラサンつけててよくわかんないけど多分同じ年か少し上くらいの年だなぁ。



「あの……お腹すいて……。もう動けないんです…」


彼はそれだけ言うとまた顔を下げてしまった。





「はい……??いや、お腹すいて動けないってあなたはアンパ○マンですか」



呟くように言ったらまた彼が顔を上げて


「…アンパ○マンは顔が濡れると動けないんですよ………」

とだけ言った。




倒れるほどにお腹すいてるのに一丁前に突っ込むんですね!!!!




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