さようならマミー!
された。ナイフとフォークもお皿の後にセットされた、そのナイフとフォーク
を使いながらステーキのみを食べ始める。日本で食べた事のあるステーキより
かなり硬めである。
義理にも美味しいと言えないが、中年女性の料理する姿を見ていたからすべて
を食べる事に、アメリカにやって来て始めての味を体験している。一切会話の
無いレストラン、客が誰もいないレストラン、不可思議な世界に入った。
彼女の醸し出す空気、オーラがそうさせている。出されたモノをすべて食べた。
満腹感が漂う、ここまでの時間が流れても一切会話は無い、ただ料理する中年
女性、それを何も語らず食べた私、店に客は、いない。不思議な空間と時間、
話す事もない、もうこの店に留まる必要はない。

J1-4
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