さようならマミー!
第1章-7
さようならマミィー!

 昨夜と同じ流れの会話だ、私の幾らですかに対する問いは、無視されている。
木造レストランを後にして仕事先に向かう、途中運転する気分は、昨日と違い
どこか爽快感を漂わせている。この地にやってきて始めて感じる気持ち、彼女
と食い違いの会話から始まった。支払いをせずに2度もそのレストランで食事
をした。今夜も昨夜と同じくあの店で夕食をするしかないだろう。このコーヒ
ーポットを返さなければならない。8時にあの木造レストランに、彼女との約
束である。アメリカ出張中にこのペースで時間が流れた。毎日2度木造レスト
ランに、彼女との会話は、一向に進まない。同じ事の繰り返し、私は、幾らで
すかの問いを止めた。明日の時間の予定を話すだけでになった。日曜日も私の
仕事は休みだが、木造レストランに出向いた。その日曜日の夜には、珍しく客
がもう一人そのレストランに、ドアーを開けようとすると何時もなら、中年女
性が開けたが、今回は別の女性がそのドアーを開けてくれた。私は、一瞬驚く、
相変わらず彼女は、
私の夕食を作っていた。ドアーを開けた女性は、私を見つめる。私もその彼女
を見つめる。ドアーを一歩入った場所で、その女性は、私を見つめながら、人
柄を探る様な目線を2週間同じ事をこの木造レストランで繰り返していたが、
始めて違った状況になった。この店に夕食に来ている客が、私のドアーを開け
る行為は決してしないだろう。彼女が誰なのか?私は、目線を避ける様にして、
何時もの席に座る。注文は。決してしない。彼女の作っているその姿を眺める。
出されたモノを食べ始めると、私を見ている。夕食時のパターンである。
食べ始めると、この予期せぬ登場人物により、空気が変わった。中年女性と3
0過ぎの女性、その二人の存在、その30過ぎの女性の存在を無視する行為に
でた。今までの流れを重要視した。何時ものごとく私は夕食をする。その姿を
見つめる彼女、予期せぬ人物は、私と中年女性を観察している。今までこの木
造レストランで経験のしなかった空気、時間が流れ始める。予期せぬ女性の出
現がそうさせている。
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