スイーツ王子と恋するレシピ
毒舌だしイジワルだし、最初はニガテだった恵斗さん…だけど…

 恵斗さんの作るケーキはやさしさに溢れていて

 そして恵斗さんの心は

 スイーツみたいに甘くて優しいってことがわかる


 そしてわたしは…

 恵斗さんみたいなパティシエになりたいと思って見習いとして働いている。

 でも…


「ん? どうしたんだココ」

「え、あ、次、何をしましょう恵斗さん」

「もういいよ。今日の仕事は終わりだ。ありがとう」

「はい、お疲れさまでした」


 片づけを終わらせ、わたし着替えるため更衣室へ向かった。
 どきどきどき…
 今日、実はオニューの下着をつけている。
何か期待しているみたいで恥ずかしいけど、やっぱり何となく、キスの続きがあるのかな? なんて思ってしまう。

 わたしは白のワンピースに着替え、グリーンのカーディガンを羽織った。
 恵斗さんも着替えていて、淡い色のセーターからシャツの襟をのぞかせていて、白いデニムパンツという服装。ラフだけどきちんとしている。とっても似合っていて、かっこよくって、思わずじっと見つめてしまう。

 わたしはこの人に「好き」って言われたんだ。
 キスしたんだ。

 そしてもしかして…

「ココ、着替え終わったか?」

「は、はいっ!」

「俺の部屋に来いよ」

「え、は、はい」

「実はさ」

「は、はい、何ですか」

 どきんどきんどきん

「新作のケーキ考えたいから」
 
 どきんど… え?

「何かアイデア出してほしいんだ。いい?」

「は、はい、もちろんです!」


 な、なんだ…ちょっとがっかり…



 




< 11 / 46 >

この作品をシェア

pagetop