スイーツ王子と恋するレシピ
悪魔のショコラロールケーキ
「新作のケーキができたから試食してみてくれ」
恵斗さんは自信ありげに出来立てのケーキをわたしとオーナーの前に差し出した。
数種類のベリーが乗ったチョコレートケーキ。羽の形のチョコが飾られてある。
その羽は魅惑的な黒のビターチョコレート。
華やかだけど、どこか危険な感じもする。それはまるで…
「悪魔のショコラロールケーキって名付けたんだ」
…悪魔のショコラロールケーキ?
そう、まさに悪魔。一目見ただけで虜になってしまいそうな。危険な香りの漂うケーキ。
「へえ、ビジュアルもいいね」
オーナーがそう言い、一口。
「うん、今までになかった味だな」
「リキュールをきかせてみたんだ。中のフルーツとも合うだろ。ココも食べてみろよ」
「は、はい、いただきます!」
わたしは悪魔のショコラロールケーキを口に入れた。
…んー、おいしい! やっぱり恵斗さん、天才!
「この間、ココと相談して考えたんだよな」
そう、このケーキ。
恵斗さんに「新作のアイデアをいっしょに考えてくれ」って言われて、一晩中、いろいろ話し合って生まれたケーキなのだ。
そう、一晩中…。
ほんのちょっと、キスの続きがあるのかななんて期待したんだけど…わたしったら、恥ずかしい!
わたしたちはロールケーキをアレンジしたチョコレートケーキにしよう、と決め、見た目も今までにない大人っぽいものにしようと話し合ったのだった。
そしてできたケーキがこれ。
名前は、わたしが冗談で「悪魔のケーキ」と言ったのを恵斗さんが覚えていたんだ。
「悪魔のショコラロールケーキか…。名前もインパクトあるし、これはヒットするかもな」
オーナはケーキを見つめ、そう言った。そして
「今までシャルロットにはコレっていう定番の看板商品がなかったし、リニューアルを機に大々的に売り出そう」
恵斗さんとわたしが考えたケーキが看板商品に!
嬉しい!
…でも…
「ん?どうかしたか? ココ」
「あ、いえ、なんでも! たくさん売れるといいですね!」
嬉しいんだけど、何か、ひっかかる。何となく…
このケーキ…
恵斗さんらしくないような気がする。
恵斗さんは自信ありげに出来立てのケーキをわたしとオーナーの前に差し出した。
数種類のベリーが乗ったチョコレートケーキ。羽の形のチョコが飾られてある。
その羽は魅惑的な黒のビターチョコレート。
華やかだけど、どこか危険な感じもする。それはまるで…
「悪魔のショコラロールケーキって名付けたんだ」
…悪魔のショコラロールケーキ?
そう、まさに悪魔。一目見ただけで虜になってしまいそうな。危険な香りの漂うケーキ。
「へえ、ビジュアルもいいね」
オーナーがそう言い、一口。
「うん、今までになかった味だな」
「リキュールをきかせてみたんだ。中のフルーツとも合うだろ。ココも食べてみろよ」
「は、はい、いただきます!」
わたしは悪魔のショコラロールケーキを口に入れた。
…んー、おいしい! やっぱり恵斗さん、天才!
「この間、ココと相談して考えたんだよな」
そう、このケーキ。
恵斗さんに「新作のアイデアをいっしょに考えてくれ」って言われて、一晩中、いろいろ話し合って生まれたケーキなのだ。
そう、一晩中…。
ほんのちょっと、キスの続きがあるのかななんて期待したんだけど…わたしったら、恥ずかしい!
わたしたちはロールケーキをアレンジしたチョコレートケーキにしよう、と決め、見た目も今までにない大人っぽいものにしようと話し合ったのだった。
そしてできたケーキがこれ。
名前は、わたしが冗談で「悪魔のケーキ」と言ったのを恵斗さんが覚えていたんだ。
「悪魔のショコラロールケーキか…。名前もインパクトあるし、これはヒットするかもな」
オーナはケーキを見つめ、そう言った。そして
「今までシャルロットにはコレっていう定番の看板商品がなかったし、リニューアルを機に大々的に売り出そう」
恵斗さんとわたしが考えたケーキが看板商品に!
嬉しい!
…でも…
「ん?どうかしたか? ココ」
「あ、いえ、なんでも! たくさん売れるといいですね!」
嬉しいんだけど、何か、ひっかかる。何となく…
このケーキ…
恵斗さんらしくないような気がする。