スイーツ王子と恋するレシピ
「会ったばかりじゃない! どうしてそんなこと言いきれるの!?」

 わたしはレオの熱烈な(?)プロポーズをなんとか振り切ろうと思い、そう言った。

「あんたの恋人の恵斗っていう男は、ほんまにココの運命の人なんか」

「そ、それは、もちろん…」

「ほな、なんで旅行先ではぐれたりしたんや」

「え…」

「ほんまに強い愛で結ばれてるんやったら、異国で離ればなれになんかならへん」

「……それは、だって」

「俺やったら一時もココを不安になんかさせへん」

 またレオの美しい青い瞳がわたしを見つめる。

 そんなこと言ったって…。

 でも、一理あるかも。

 恵斗さん、今、どこにいるの? わたしのこと、考えてくれているの?


「ココ!!」


 そのときだった。店の扉が勢いよく開いた。
 振り向くと、そこには……。


「恵斗さん!!」


 幻じゃない、恵斗さんだ! 恵斗さんが立っている!

「ココ! 探したぞ!」

「うわあぁぁぁん! 恵斗さぁん!」

 わたしは恵斗さんの胸に飛び込んだ。
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