召喚魔法失敗しました!?
一呼吸おいてからドアを開ける。
一気に集まるその視線がピリピリと痛い。
それを振り払うように、わざとらしく足音を立てて窓際の自分の席へと向かう。
「あの肩にいるのって……」
「例の使い魔?」
「ただの野生のカラスじゃねぇの〜?」
笑いが沸き起こる中、私は知らんぷりして席へと着くとストンと座る・。
カラスはカラスでも悪魔なんだからね。
人間よりも魔力が上で、簡単に契約なんてできない強者よ?
あんた達のこと呪ってあげましょうか?
なんて出来るわけないけど。
そんなことしてまで、あんた達に痛い目合ってもらいたいとかそういう感情は芽生えない。
言い返すこともしない。
言いたいだけ言わせればいい。