召喚魔法失敗しました!?
そんな感情がぐるぐると回る。
じっとウィリーを見つめていると、そっと笑った。
『いても立ってもいられなくなった俺はその少女が魔法の練習をしているのを上手く利用して、その少女の前に現れた。最初は驚いて叫ばれたが、その後はなんとか俺を受け止めてくれた』
「……」
『驚いたことにその少女は、呪いにかけられているという。だが、その呪いは呪いじゃない。紛れもない魔力だ。癒しの……巫女の力とも呼ばれる程のかなり大きな魔力だ』
「……ウィ!」
口を開けようとする前にウィリーの手で口を塞がれた。
『その少女は自分の命よりも大切なそんな存在なんだ。誰にも渡す気もない。俺のものにしたいと心からそう思う程、愛おしくてしょうがない』
知らない記憶の欠片をウィリーは持っていた。
私の全てを昔から知っていたんだ。