召喚魔法失敗しました!?
私は……私は……
自分の力でどうにかして……
この弱い自分を変えたいの。
弱音なんか吐いてられない。
私にはやるべき事があるんだから。
だからウィリー止めないで。
そう強い眼差しで訴えようとしたその時、パチンという音が小さく響くと、優しい香りが部屋中を包む。
その匂いを胸いっぱいに嗅ぐと、瞼がどんどんと重たくなる。
あれ……体の力が……はい、ら、ない。
ガクンとそのまま崩れると思ったけど、何かにそっと受け止められる。
『少し休め。誰よりも努力しているお前を俺は知っているのだからな』
そう耳元でウィリーの声が聞こえてくるけど、そのままゆっくりと意識を手放した。