召喚魔法失敗しました!?
***ウィリー side***
すぅ……と寝息を立て始めたリーシェを見て胸をなで下ろす。
なんでこいつはこんなに一生懸命なんだ。
そして何に怯え、何と戦っているんだ。
一緒にいるようになってからというもの、リーシェは一切自分のことを語ろうとしない。
まあ……警戒されているってのもあるのだろうが。
そっと抱き上げ元いたベッドへと寝かせる。
少し癖のある胡桃色の髪をそっと撫でる。
柔らかいその感触に自然と口元が緩んだ。
『……』
契約を交わしてもう2週間が経った。
だが、俺のやるべき事はまだできていない。
リーシェの寝顔を見つめながら今後の計画を練る。