召喚魔法失敗しました!?

*****


「ううう……」


おかしい。


失敗したはずなのに、なぜ召喚魔法が発動したのか……。


しゃがんだまま頭を抱えながらこれで何度目の唸り声だろう。


近々控えている召喚魔法の技術試験のための、反復練習の真っ最中。


この悪夢は襲ってきた。


というか本当に悪魔が襲ってきた。



『何度唸った所で、この現状は変わらないぞ』



悩み苦しんでる私に対して、悪魔は悠々と私を眺めていた。


わかってるけど、あんたが原因なんだからね?


召喚しちゃった私が悪いのも確か。


私の行動の何かが、引き金だってことは誰よりもこの私が理解してる。





< 5 / 277 >

この作品をシェア

pagetop