予言写真
☆☆☆

理子の変化に気が付いていたのはあたしたちだけじゃなかった。


A組の教室へ入った瞬間、美津が駆け寄って来たのだ。


「2人とも、これ見て!」


そう言って差し出されたのはあの写真だった。


見ると、写真の中の理子の顔が青ざめているのだ。


「なに、これ……」


和夫と准一の顔は相変わらず苦痛にゆがんでいる。


が、理子の顔は青ざめるという今までと違う変化が起こっているのだ。


あたしは右上のモヤを確認した。


昨日よりも更に人の顔として近いものになってきている。


「なにが起こってるかわかる?」


美津がすがるように聞いて来たので、あたしは左右に首をふることしかできなかった。


写真に変化があり、理子自身もおかしくなってしまった。


そして人の形を強くしたモヤ。


偶然ではないことは明白だった。
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