予言写真
亀裂
理子はクラス内でも妙な態度を取り続けていたようで、昼休みに様子を見に行くと１人で一番後ろの席に座っていた。


お弁当も出さず、椅子の上に体操すわりをしてブツブツと何かを呟いている。


声をかけようかと思ったが、今朝の事を思い出すとその勇気もしぼんで行ってしまった。


自分のクラスにいても美津との亀裂があり、居心地が悪い。


仕方なく、あたしは１人で中庭に来ていた。


今日はあまり天気がよくないなら中庭でお弁当を広げている生徒はいなかった。


それはい今のあたしにとっては好都合だった。


沢山人がいる中で１人でお弁当を食べるのは、とてもつらい事だ。


あたしはベンチに座り、膝の上でお弁当を開けた。


いつもは楽しいはずの昼休憩が今日はとても悲しかった。


みんなで同じ高校に入学して、楽しい毎日を過ごせるはずだったのに……。


あの集合写真を撮ってしまったことで、すべてが音を立てて崩れていってしまった。


「こんなハズじゃなかったのになぁ……」


あまりに寂しくて、ついそう呟いた。
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