予言写真
今日の理子は特にひどかった。


一緒にいたら、どんな暴言を吐かれるかわからない。


何かが理子にそうさせているのだとわかっていても、聞いているこちらが我慢し続けられるかわからなかった。


「今から神社へ行こうと思うんだ」


「神社?」


あたしは渉にそう聞き返した。


すると渉は赤いお守りを胸ポケットから出して見せた。


あたしにくれたものと同じものだ。


「これをくれた人がいる所だよ。あの写真を見てもらおうと思う」


「いいかもしれない」


人の死に詳しい人がいるなら、ぜひ力になって欲しかった。


次は理子と愛子の番かもしれないのだ。


藁にもすがる思いで、あたしたちは神社へ向かって歩き始めたのだった。
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