予言写真
でも、どこで?


それがわからなかった。


ただの勘違いかもしれない。


あたしは写真に視線を向けたまま、スマホを手に取った。


渉に連絡をしよう。


渉なら、このモヤの顔になにか覚えがあるかもしれない。


そう思ってスマホを手に取った時、階段を上がって来る足音が聞こえて来て顔を上げた。


少ししてドアをノックする音が聞こえてきて、お母さんが顔を出した。


「梢、買い物に行ってくるけど何かほしいものはある?」


「なにもないよ」


今はそれ所じゃない。


早く行って欲しくて早口で返事をした。
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