予言写真
「梢……。うん、大丈夫だよ」


美津はそう言って頷くけれど、とても大丈夫そうには見えなかった。


「最近眠れなくて。食べても吐いちゃうし……」


美津はそう言いながら自分の席に座り、大きく息を吐き出した。


「無理しない方がいいよ。どうして休まなかったの?」


「だって、1人で家にいると心細いんだもん。あの写真を見たくないのに見ちゃって、次は自分かもって思うと、怖くて何もできなくて……」


美津の声は震えていた。


無理をしてでもみんながいる学校に来ているほうが楽なのだ。


その気持ちはあたしにもわかった。


あの写真を見ると次に死ぬ人物がわかる。


それは自分かもしれない。


そう思うと、恐怖で震えてしまうんだ。


「そっか。そうだよね……」


あたしはそう言い、美津の手を握りしめたのだった。
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