予言写真
あ……。


ようやく、わかった。


あたしと渉がこうして通常の生活を取り戻せた理由。


写真のみんなが元に戻った理由。


それは、あのお守りにあったんだ……!


あのお守りは強い悪霊から守ってくれる効果がある。


だから、あたしたちを攻撃することはできないと悪霊たちは諦めていたんだ。


だけどあたしはお守りを返してしまった。


悪霊たちはすぐに行動を開始し、再び写真で死を予言した……!


立ち上がると、よろめいた。


体から力が抜けて思うように歩けない。


すぐ目の前に渉がいるのに、近づけない。


もどかしく感じ、あたしは必死に手を伸ばす。


「梢!!」


渉からお守りを受け取るその直前、あたしの体は空中へと投げ出されていた。
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