予言写真
☆☆☆

病院へ戻ると、あたしたちは真っ直ぐ彰の部屋へと向かった。


ノックして開けると、そこには暇そうに雑誌を広げた彰の姿があった。


「あれ? お前ら学校は?」


あたしたちの姿を見て驚いたようにそう聞いてくる彰。


「サボった」


翔太がスラッと答える。


本当の事を言おうかどうか、決めかねているのかもしれない。


「なんだよみんなでか?」


彰は嬉しそうに目を輝かせてそう言った。


「あぁ。全員でサボってお前の見舞いに来たんだ。どうだ? 泣くほど嬉しいだろ?」


翔太は恩着せがましくそう言い、笑った。


「おぉ! すっげー嬉しい!」


「なんか、元気そうだね」


あたしはホッとしてそう言った。


元気な彰を見ていると自然と笑みがこぼれて来る。
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