私のメモ
「あ、そういえば凪っち課題だしたの?沙耶ちゃんから聞いたわよぉ」

「あーいや、それは出さなくてよくなった」

「えー!?ずるくない?」

沙耶はヤギちゃんを押しのけて、不満そうな声を漏らす。

「……その代わり、毎日日記書くことになった」

私はちょっとウンザリしながら、例のブツを2人に見せた。

「わ、私の、メモ!?」

沙耶とヤギちゃんは顔を見合わせてそして、盛大に吹き出した。


「何これ~!ウケるぅ~!達筆~!」

「ネーミングセンスなさすぎ!」

「こんなの続けられるの~?」


2人は腹を抱えて笑っている。
まったく失礼な話だ。

そして2人は、『私のメモ』の1ページ目を開き、また笑い初めた。
ヤギちゃんに至っては、笑いすぎて涙目になっている。

「凪っち、これ、面白すぎぃ~」

「え?唐揚げの油染みのこと?」

そんなに笑わなくても、と思いながら、私もノートを覗き込む。
< 23 / 84 >

この作品をシェア

pagetop