追いかけて、1mm
タイトル未編集




私がこの高校に入学して、2度目の春が来た。
クラス替えで、騒いでる子たちを見て、よくそんなに騒げるなあ、と思いつつも、友達を見つけた私は彼女の元へ駆け寄る。

「クラス分け見た?」と言う彼女は私の親友の桃ちゃん。中学の頃から仲良しで、人見知りでなかなか友達が出来ない私は高校に入ってもずっと桃ちゃんと一緒に居た。



「桃ちゃんと一緒のクラスだったら、私はどのクラスでも良いかなあ。」
「私と飛鳥は一緒のクラスだけど、今回は、そうもいかないんだよ。」



桃ちゃんの言葉に、え?と聞き返しながら教室に向かう。


「桜井怜央と高橋勇太知ってるよね?」
「新入生だって知ってるくらいだもん、流石にわかるよ。」
「そう、なら話は早い。同じクラスだよ。」



教室に近づくにつれて、大きくなっていく女の子たちの黄色い声に、そういうことか。とやっとわかった私に桃ちゃんは「面倒だね」なんて呟いた。



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