恋愛の手引き
「かれん、お疲れ様」

午後3時。

ようやく終わりが近付いて、落ち着いてきた。

真由は余った材料でみんなにミニお弁当を作っていた。

「ありがとう」

私は笑って受け取った。

真由もニッコリと笑う。



…可愛い。

女の私が言うのも何だけど。

恋、してるんだな。

柏原の事が好きなんだろうな。



私も真由もそんなに恋愛の話はしないから、真由がどれほど柏原の事を想っているのかわからないけど。



真由、そろそろ自分の気持ちに気付きなよ。

柏原にも態度で表しなよ。



気がつけば。

二人はどこかに行っていて。

クラブの子達は真由のお弁当をワイワイ言いながら食べている。

私もホッとしながら窓の外を眺めてお茶を一口、飲んだ。
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