恋愛の手引き
人気の少ない公園のベンチで。

私と松原くんは座っている。

「そっか…、そんな事があったのか」

事情を話すると松原くんはうんうん、と頷いて

「それは辛いよね…
よく我慢したと思うよ」

「ありがと…」

松原くんと話をして、少しすっきりとした。

「生野さんは、いい女の子だと思うし、そんな男に振り回されるのはどうかと思うよ。
はっきりして、良かったんじゃない?」

松原くんは白い息を吐いて空を見上げた。

「うん、そうかも…」

そう言ってみるものの。

悪い思い出ばかりじゃないし、やっぱり未練があるのよね。

「ま、どうするかは自分だから、よく考えなよ!」

その言葉に私は大きく頷いた。
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