お前の隣は俺だから。
そのまま家に帰るのかと思ったら、如月くんは
「今日、ちょっと遅くなってもいい?」
と言うから、どうしたんだろ…と思いながらも、「全然いいよ!!」と答えると、
見たことのある道に進み始めた
あ、もしかして、あの丘に連れて行ってくれるのかな…?
私たちの色んなはじまりの場所…ほんと、思い出の場所だなぁ〜〜
ぼんやり思っていると、丘に到着した
「わぁ〜〜!!!!!
すっごい綺麗……」
「だよね???
これ、めっちゃ芽依に見せたくってさ!」
私が見たのは、家の灯りや、町のライト、車のライトがキラキラ光って見える宝石箱のような夜景だった
やばーい!!!ほんとにすっごい綺麗
「俺さ、実は小学生の頃、この辺に何年間か住んでたことあるんだよね
転校が多くてさ…馴染めなくて、辛い時とか、1人になりたい時とか、ここに来てたんだよね
小学生のガキがませてるとは思うんだけど、なんか、ここ来たら自分の悩みなんてちっさく思えてさ……
まぁ、また親にどこ行ってたの!!って怒られるんだけど」
そう言って如月くんは苦笑いして、私の方を向いた
そっか……如月くんがこんなにも気を遣えるのって、
小さい頃に色んな辛い経験とか環境の変化で人の気持ちとか考えてたからなのかな??
なんて思ってると、如月くんがにっこり笑って私の頭をポンポンと撫でた