お前の隣は俺だから。



「ダメ?かな……?」


なんて子犬のような目をして聞くから私は精一杯首を横に振った。


「………あ!けど。

時間大丈夫ですか???部活終わって結構経ってるけど…。」


そうだよ。部活が終わっていつの間にかもう30分以上経過してる。


考え事してたから動作遅かったのか…

私ってめっちゃ単純だな。嫌になるぐらい…


私に自己嫌悪感が湧き出てきた頃


「ぜんっっぜん余裕!

てかむしろ、一緒に帰りたいからずっと待ってたし!

長い時間一緒に居れて、俺的には嬉しい」



「………!!!!?」



こ、言葉になりません。。



こんなイケメンが、こんな爽やかに、こんな笑顔で私と帰りたいとか言ってくれてる…。


帰るしかない。帰るしかない!!


夏川 芽依。


初めて薫以外の男の人と下校を共にします!!



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