お前の隣は俺だから。
……え?
今なんて???
『自由行動、一緒に回らない?』
いつかと同じように如月くんの言葉が私の頭の中をループする。
えーっと…。これって、なんて答えたらいいんだっけ。
もしここで、私がうんって答えたら、薫とは回れない。
でも、薫を忘れるいい機会なのかな…。
きっと如月くんと回ると、楽しくて、ドキドキして、キュンキュンして…
薫と回ると、ケンカしたり、やきもち焼いたり、どこかで嫌な思いするかも…?
なんて、ひとりでにそんな想像が生まれるんだ。
結局は、私、薫といてもどこかで辛い思い、してる…。ってことなんだよね。
私がそんなことばっか考えてたから、如月くんが心配そうに私の顔を覗き込んでいる。
「強制とかじゃ全然ないよ?!
回りたい人、他にいるなら、それはそれで受け止める。
ただ俺は、夏川さんとデート、する気で申し込んでるから。
あと、1日しかないけど、しっかり考え…」
「行きます!!!」
私は如月くんの言葉を遮って答えた。