お前の隣は俺だから。
「夏川さん!!!」
そう如月くんの声が聞こえたけど、
私は振り返らず走るしかなかった。
だって今振り返ったら、薫に泣いてるところがバレてしまう…。
私は一生懸命に人影があまりないところに向かって走った。
ひどいよ…薫。
私だって、言われたら傷つく言葉はある。
特に、スタイルの話なんて、女の子にとってはデリケートな問題なのに!!
せっかくの修学旅行なのに。涙止まんないじゃん。
「夏川さん……。」
声がした方を見ると、息を切らした如月くんがいた。
ほら…こうやって、助けに来てくれるのはいつも如月くんなんだ。