日向くんを本気にさせるには。



「ちょ、ちょっと頭痛い…から、保健室行ってくるね。」


「はぁ?ちょっ、待って雫!」


引き止める美緒の声を無視して教室を飛び出した



頭痛いとか…そんな嘘すぐにバレるに決まってるじゃん…



窓の外を見ると見事な晴天


雨なんかこれっぽっちも降ってないのに頭痛いとか…


なんでもっと別の嘘が思いつかなかったんだろ



「はぁ…。」


とにかくあの教室に…日向くんがいる教室に戻りたくない



わたしの唯一の逃げ場の保健室も…



日向くんを思い出させるから
絶対行きたくない…っ…



結局…思いついた場所はひとつ




━━━━━━ガチャッ…

< 130 / 387 >

この作品をシェア

pagetop