日向くんを本気にさせるには。

屋上……


いちばん無難な場所……


「なんかよくわかんなくなってきたなぁ…っ…。」



重い扉をガタンっと閉めて
その場に力無くペシャリと座り込む


それと同時に頬に冷たいものが流れる



日向くんに恋をしてから
一度も流したことない涙が…


自然に頬を伝う……



これでもわたしは日向くんのことで泣いたりしたことはなかった


自分の中で決めてた…
叶わない恋ってわかってるんだから


泣いたってなんも意味ないって


わかってた…わかってたはずなのに



「ぅ…ぐすっ…つらい…よぉ…」


結局わたしは何もわかってなかった
苦しみを目の当たりにして弱くて脆いわたしは簡単に崩れてしまうんだから…