日向くんを本気にさせるには。



結局放課後まで何にもする気になれなくて

ただボーッと屋上で過ごしてた



スマホの画面で時間を確認しようとしたらロック画面に美緒からの通知



『ちょっと、どこにいるの?』


『まさかひとりで何か抱え込んで泣いてるんじゃないでしょーね?』


『ちゃんと戻ってきたら話聞くから。』



その他にもたくさんの通知


「もう…美緒ってばほんと心配性。」


けど今はこの美緒の優しさがすごく心に染みる



……ちゃんと美緒には話さないといけない



散々泣いてまぶたは重いは熱いはで
顔面は最悪な状態


この顔じゃ今日は誰にも会えない



ましてや…



日向くんには会えない…


ううん、絶対会いたくない



屋上の重い扉を再び開けて
近くにあったトイレでいったん顔を洗って


カバンを取りに教室に向かった

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