日向くんを本気にさせるには。



「ふふっ、大丈夫だよ。」

「え…?」


まるで全てを知ってるかのように
わたしに向けられた視線


ドクドク…さっきよりも心臓の音が加速して


変な冷や汗までできて…



嫌な予感しかしない…


そして



「安心して雫ちゃん。月夜なら今はここにいないよ?」




━━━━━その予感が的中した…



「雫ちゃんってば、ずーっとベッドの方見てるからわかっちゃうよ?」


「な、なんで…」


それだけじゃ確信にはならないはずなのに…なんで



「心配だったんだよね?わたしと月夜がここで会っちゃうのが。」


「っ…、」



「だって、雫ちゃんいつもここに来てるんだもんね。月夜に会いに。」


フッと笑ったこの笑みから全てを悟った

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