日向くんを本気にさせるには。
「お前見てりゃわかるよ。」
「それさっきも聞いた…。」
「好きなやつなことは嫌でもわかんだよ。嬉しそーな顔してる時も、落ち込んでる時も、悲しんで泣きそーな顔してる時も、照れて楽しそーにしてる時も全部…な。」
「なにそれ…、」
「瀬崎が唯一そうやっていろんな表情をしてる相手が日向だってことだよ。」
「は…?」
「お前普段あんまり感情とか顔に出さねーくせにさ。日向が関わってくるとわかりやすいくらい顔に出てる。だから嫌でもわかんだよ…瀬崎の中で日向の存在が一番だってこと。」
わたしから少し距離をとってガタンと机に座って俯いた
一瞬だけ見えた…朔の切なそうな表情が…
「俺は1年以上も前からお前のそばにいんのにさ。お前は俺のこと何とも思ってくれねーし…それに比べて日向とは出会ってまだそんな経ってねーのに
なーんで俺負けてんだろーな…。」
ははっと笑いながらそんな言葉を投げてきた