日向くんを本気にさせるには。



グッと力強く離さないって伝わってくるくらい


朔の手がわたしの手を握る



「とりあえず……教室戻んぞ…。」


朔の言葉に返せなかった…
言葉が出ない…


何にも考えられない……



だから首を縦に振ることしかできなかった




━━━━━ガラガラ…




「……バカ。」


教室に入った途端


朔のそんな声が聞こえて



少し強引に…強く…強く…


抱きしめられた……



「なんで行ったんだよ…?」


「っ…ぅ…わ…かん…ない…っ…」



泣きすぎて


泣きすぎて全然上手く喋れない…



「はぁ…ほんとバカ…。」


「…だ…て…行かないと…何も…っ…解決しない…っ…」



「それでお前が泣いてたらなんも意味ねーだろ。」


「っ…ぅ……」

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