日向くんを本気にさせるには。



「月夜はある一人の女をずっと想い続けてた。」


「っ…、」


過去のことであっても今のわたしには
ドンっと胸の中にくる…



「何年もずっと。ただそのひとりの女だけを見続けて想い続けた。」


「…っ、」



「今じゃ考えられないかもしれないけど昔の月夜は来るもの拒まずなんてもんじゃなかった。むしろ純粋に好きって気持ちを持っててそいつ以外ありえないとか言ってたくらいだったんだよね。」


それが…きっと…



「その女が……」


「月城…海ちゃん…。」



鈴原くんが話す前に
わたしが海ちゃんの名前を出してた



「海のこと知ってんの?」


「うん、知ってる…よ。」


かなり驚いてる表情で目をまん丸に見開いてこっち見てる



「なんで知ってんの?」


「なんで知ってると思う…?」



今度はわたしが鈴原くんに質問返しをしてみた

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