日向くんを本気にさせるには。



「それが雫ちゃんだよ。」


「う、うそ…っ…」


「嘘じゃない。だって月夜のことよくわかってる俺が言うんだもん間違いないね。」



「わ、わたし日向くんに何もしてない…よ。ただそばにいただけで…」



「んー、これ俺の勝手な推測なんだけどさ。雫ちゃんって素直でしょ?」


「え…いきなり何…?」



「俺初めて喋ってみて思った。この子素直なんだなーって。素直に思ったこと言ったり、それが表情に出てたり。よく言われない?素直だねって。」


素直だねなんて言われたことない



だけどわたしが唯一素直になれる人は
たったひとり



「日向くんには…よく言われた…。」


日向くんだけだから…



「やっぱりね。」

< 223 / 387 >

この作品をシェア

pagetop